首都圏地価は二極化、バブル再来はない

マンションの売れ行きが好調で、二O一三年七月には、首都圏の月間販売戸数が五一二O
六戸と前年比三一%増の六年ぶりの高水準を記録した。
消費税増税の駆け込み需要、長期金利の上昇懸念がその背景にあるが、不動産市場の基
礎となる地価は、今後どうなるのだろうか。
国土交通省が発表した二O二二年第2四半期の地価動向(全国の高度利用地一五Oカ所
の地価)は、上昇が九九地区(前回八O地区)、横ばいは四一地区(同五一地区)、下落一
O地区(同一九地区)と、上昇地区が全体の六六%(前回五三%)に達した。
これを見る限り、景気回復とともに今後「地価は上昇する」という期待を抱かせるが、
一つはっきりしていることがある。地価の動向は、人口と連動するということ。したがっ
て人口減となるこれからは、全般的に地価は上昇することはないといえるが、首都圏や都
心部に人口が集中する傾向が出てくる。
景気がいく5回復しても、バブルのときのように、右肩上がりで全体的に地価が上昇するよう拡ことはない。マイホーム購入では、このことをしっかり念頭に置くべきだ。それ
によって選び方が違ってくる。「お金になる家」の重要性がよくわかるはずだ。
わが国の人口は二OO六年をピlクに減少し、年によって下げ止まることもあるが、全
体としては、減少の一途をたどることは間違いない。少なくとも増加に転じる要素は現時
点では見つかっていない。五十年後には、日本の人口は八OOO万人という試算もある。
したがって、地価も三大都市圏を除く地方都市は、いずれも下落か横ばいは避けられな
いといわれている。つまり都市圏集中型になっていくのだ。
では三大都市圏ではどうか。
関西地区は東京への人口流入が激しく、他の地方都市ほどではないにしても、上昇の目
はほとんどない。
中京圏にしてもしかり。結局、今後、地価が上がるとしたら、首都圏以外は考えられな
いのだ。では、首都圏はどうなるか。首都圏でも千葉のように下落の激しい地域があり、
今後は上昇する地域と下落する地域の差がくっきりと描かれることになりそうだ。
実際、それは直近の路線価にすでにあらわれている。二O二二年の東京都路線価(東京
国税局)によれば、全体としては五年連続の値下がりだが、上昇地点が増加し、下落地点のほうは減少という下げ止まりの傾向を見せ始めている。
ここで注目したいのは、どこが上昇して、どこが下落しているかだ。今回の路線価で上
昇したのは、浅草、足立、麹町、目黒、西新井、立川、麻布、豊島の各地域。逆に下がっ
たのは、新宿、四谷、本郷、蒲田、大森、八王子、小石川、葛飾、江東東、江東西、江戸
川南などである(いずれも都内税務署管内)。
このように、地方か5の人口流入で上昇が期待される首都圏でも、上がるところは上が
り、下がるところは下がるというこ極化現象は避け5れない。マンション価格も地価と同
じように二極化の道をたどると思われる。
ということは、築十年で売却のとき、購入価格より高く売れるマンションもあれば、購
入価格の半値でしか売れないマンションもあるということ。同じ首都圏でも、真逆の現象
が起きてくる。
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こういうことは、かつてなかった。そこで大切になってくるのが、十年後、二十年後の
地価の見通しだ。投資用であれ、マイホーム購入であれ、現時点でマンションを購入する
人は、十年後、二十年後のその物件の資産価値を考えておく必要がある。

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